【認知の歪み】「恣意的推論」の意味と具体例

認知行動療法 の基礎知識

恣意的推論とはどのような認知の歪みか

恣意的推論(しいてきすいろん)は認知行動療法(CBT)における代表的な認知の歪みのパターンです。

恣意的推論とは十分な根拠がないにもかかわらず、物事を独断的に推測し判断するというものです。

恣意的推論の具体例

恣意的推論の具体例をいくつかご紹介します。

具体例その1

【友人を遊びに誘ったが断わられた】⇒「きっと自分のことが嫌いに違いない」

この例の場合、「誘いを断られた」という根拠だけで、「相手が自分のことを嫌っている」という結論を導いてしまっています。この推論は明らかに非論理的ですし、明らかに根拠や証拠が不足しています。

実際にはたまたま予定が合わなかっただけかもしれませんし、体調が悪かったのかもしれません。給料日前であまりお金が無く、遊びに行きたくなかったのかもしれません。

このように、現実的には様々な可能性が考えられるのに「自分のことを嫌っている」と断言するのは明らかに歪んだ認知です。

尚、この具体例には先読みの誤りという認知の歪みのパターンも含まれています。実際は相手の心の内は分からないのに「自分のことを嫌っている」と決めつけています。

具体例その2

【数学で赤点をとった】⇒「自分には数学的才能が無いに違いない」

この恣意的推論の具体例では、たった1回、数学で赤点をとっただけで、自分の数学的才能を否定してしまっています。実際には、単に勉強不足だっただけかもしれません。たまたま苦手な問題が多く出題されたのかもしれません。たった一度の失敗体験から「才能がない」と推論するのはどう考えても無理があります。証拠不十分です。

まとめ

恣意的推論は冷静になってみれば明らかに間違った思考なのですが、日常的に私たちが陥ってしまいがちな思考の罠ということができるでしょう。こうした間違った考えに気が付くことで、認知がより合理的で適応的なものに変化し、いたずらに悲観的になることを防ぐことができます。

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